【フランス】AIサミットとStation F

2025年2月10日から11日にかけて、フランス・パリのグラン・パレで「AI Action Summit 2025」(AIアクションサミット2025)が開催されました。このサミットは、フランスとインドが共同議長を務め、100を超える国々から政府関係者、国際機関、学術研究者、企業代表、市民社会のメンバーなど、1,000人以上が参加しました。

サミットの主な目的は、AI技術の倫理的で持続可能な発展を促進し、国際的な協力を強化することでした。その一環として、58か国が「人と地球のための包括的で持続可能なAIに関する宣言」に署名しました。この宣言では、AIへのアクセス促進、透明性と信頼性の確保、労働市場へのポジティブな影響、持続可能性の追求、国際協力の推進などが盛り込まれています。

※本記事は生成AIを多用しています。不明点などは原典を確認ください。

目次

AI対応兵器システムにおける人間の制御の維持に関するパリ宣言

この宣言は、2025年2月11日にフランス・パリで開催されたAIアクションサミット2025において採択された宣言の一つです。この宣言は、AI技術を活用した兵器システムの開発・配備・使用において、人間の責任とコントロールを確保することを目的としています。

以下のような内容とのこと。

  • AIを搭載した兵器を「完全自律的にする」のは禁止しましょう。
  • 人間が最終的な攻撃判断を下す仕組みにしましょう。
  • 軍事用AIの国際ルール作りを進めましょう。

日本は署名していません。

https://www.elysee.fr/emmanuel-macron/2025/02/11/paris-declaration-on-maintaining-human-control-in-ai-enabled-weapon-systems

AIとエネルギーに関する合意

  • 持続可能なAIシステムへの投資促進:ハードウェア、インフラ、モデルの各分野でエネルギー効率の高いAIシステムの開発と導入を推進します。
  • AIと環境に関する国際的な議論の奨励:多国間での協力を強化し、AI技術が環境に与える影響についての理解を深めます。
  • 国際エネルギー機関(IEA)内に研究所を設立:AIのエネルギー消費と環境影響を専門的に研究する機関を設立し、データ収集と分析を行います。

AIと労働市場に関する国際ネットワーク構築

AI技術が労働環境や雇用に与える影響を考慮し、労働者の権利保護や公正な労働条件の確保を目指すものです。

  • 人間中心のAI開発と導入
    AIシステムの設計、開発、導入において、人間の尊厳と権利を最優先とし、労働者の福祉を向上させることを目指します。
  • 労働者の権利とデータ保護
    AIの活用により収集・分析されるデータについて、労働者のプライバシーとデータ保護を確保し、不当な監視や差別を防止します。
  • 透明性と説明責任
    AIシステムの意思決定プロセスを明確にし、労働者や関係者に対して適切な情報提供を行い、説明責任を果たします。

「AIを使って労働者を管理しよう!」という事業主の方は多いかも知れませんが、集めたデータがどこへ行くのか、労働者側の精神的な安全性はどうなのかというのも大事ですね。
行政的なアメとムチでもないと実現は難しいように思いますが…

Station F

フランスのスタートアップ支援は非常に充実していて、特に 「Station F(ステーション・エフ)」 という世界最大級のスタートアップ・インキュベーション施設があります。

https://stationf.co/

またフランス政府は「La French Tech(ラ・フレンチ・テック)」という支援プログラムを展開し、以下のような施策を打ち出しています:

  • BPI France(フランス公共投資銀行)
    • スタートアップ向けの低利融資・投資支援 を提供。
    • 「French Tech Visa」で海外起業家やエンジニアのビザ取得を簡略化。
    • French Tech Ticket
  • 海外の起業家に最大45,000ユーロ(約700万円)の補助金。
    • フランスでの事業設立を支援。
  • 研究開発税制優遇(CIR)
    • 研究開発費の 最大30%を税額控除。
https://www.elysee.fr/en/emmanuel-macron/2025/02/11/make-france-an-ai-powerhouse

フランス政府が人工知能(AI)分野で世界的なリーダーとなるための戦略を示しました。
サミット期間中、フランス国内のAIインフラプロジェクトに対して、民間セクターから約1,090億ユーロ(約11兆2,500億円)の投資が発表されました。

以下、フランスの公式な情報発信Élysée(エリゼ)にあった資料から抜粋です。

フランスにはAI発展に必要なすべてが揃っている

優秀な人材が豊富(科学者、研究者、起業家、学生)
安定供給される脱炭素エネルギー
歴史的な規模の公的・民間投資
安全で広範なデータアクセスの確保

世界的なAIインフラをフランスに誘致し、環境負荷を削減
フランスの低炭素エネルギーミックスを活用し、持続可能なAI開発を推進。
主要AIインフラをフランスに集積することで、世界全体のカーボンフットプリントを削減する。

AIプロジェクトのための35カ所の適地を確保
一部は最大1ギガワット(1GW)のプロジェクトを収容可能。


Hugging FaceのCEOはフランス人で、フランスにも拠点があるようです。
(だからといって、フランス政府資料にノミネートするのはちょっと不思議な感じはします)

フランスは原子力発電の比率が高く、電力供給が安定していると言われます。
脱炭素の流れから、原発をAIの推進に活かすというのはタナボタ?なんですかね。

非常に興味深い内容です

 
 
  

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