Wyze(ワイズ)は、2017年にアメリカ・シアトルで設立されたスマートホーム製品を専門とするスタートアップ企業です。
Amazonで働いていたスタッフたちが集まり、スマートホーム技術をより手頃な価格で広く普及させることを目指して会社を立ち上げました。Wyzeが設立された頃のスマートホーム製品は高価で、主にハイエンド市場をターゲットにしていました。しかし創業者たちは「最新のテクノロジーは価格にかかわらず、誰もが手に取れるべきだ」という信念を掲げました。この理念に基づき、彼らは価格と性能のバランスに優れた製品を作り上げることで、スマートホーム業界に大きなインパクトを与えました。
※どうやらアメリカでは置き配が主流で、家の前に置かれた荷物が盗られてしまうというトラブルが多かったようですね。そういう課題に気付いたのもAmazonで働いてたからでしょうか。

創業の日
最初の日に、カメラで動画撮影していたようです。興味深いですね。

最初の製品
Wyzeが最初に世に送り出したのは「Wyze Cam」というスマートカメラでした。この製品はわずか20ドル(約2,000円)という驚異的な低価格で提供され、その性能は市場にあった他の100ドル以上するカメラと遜色ないものでした。これにより、Wyze Camは瞬く間に人気を集め、同社のブランド名を一躍有名にしました。
主な特徴
- 1080pフルHD解像度:高解像度の映像を提供し、細部まで鮮明に記録できます。
- ナイトビジョン機能:暗視機能を搭載しており、暗闇でもクリアな映像を撮影できます。
- 動体検知と音声検知:動きや音を検知すると、自動的に録画を開始し、スマートフォンに通知を送信します。
- 双方向音声通信:内蔵マイクとスピーカーにより、カメラを通じてリアルタイムでのコミュニケーションが可能です。
- クラウドストレージとローカルストレージ:録画データはクラウド上に保存されるほか、microSDカード(別売り)を使用してローカルに保存することもできます。
※注意:現状の Originモデルのスペックであり発売当初はクラウドデータの保存制限など、違いがあった模様です。

これはまさに「置き配された荷物を守りたい」というニーズを満たすものですね
生産は中国?
Wyze社の動画で生産ラインが映るのですが、アジアの工場のようですね。中国でしょうか。

低価格の理由(※推測)
低価格で販売出来た理由として、以下の要因があったと推測します。(記事生成AIの推測込)
1. 直接販売モデルの採用による低コストデリバリーの実現
Wyzeは、製品を主に自社のオンラインストアやAmazonを通じて販売することで、中間業者を排除し、コスト削減を実現しました。これにより、消費者に低価格で製品を提供することが可能となります。
Amazon FBAサービスとは?
Amazonには、在庫を管理してくれる FBA (Fulfillment by Amazon) というサービスがあります。
これにより在庫を自社で管理する必要がなくなり、AmazonがAmazon倉庫で在庫を保管してくれるようになります。
元Amazon社員が創業メンバーということなので、おそらくコレを活用したのではないかと思われます。

こちら以外にもIT面でAmazon Web Serviceを活用していたりしたようで、元Amazon社員らしいスタートを切ったようですね。
https://aws.amazon.com/jp/solutions/case-studies/wyze
2. 最小限のマーケティングコスト
Wyzeは、ただ製品を販売するだけの会社ではなく、ユーザーとの関係を築くことに重点を置いています。製品やサービスを提供する際には、「これが友人に提供するものだったらどうするか?」という問いを原則としているとのこと。
Wyzeはユーザーとのコミュニケーションを重視しSNSやコミュニティを通じてフィードバックを収集し、製品改善や新製品の開発に反映させています。このユーザー中心のアプローチが、信頼性の向上とブランドの支持拡大につながっています。
Z世代に対しては従来の広告手法ではなく、友人や知人からのレビューや推薦を通じて商品やサービスを広めることが効果的とされています。広告よりも友人の意見やSNSでのリアルなレビューを信頼する傾向が強いため、この手法が効率的に效果したと推測できます。
例えばターゲティングを明確にし、TikTok広告を有効活用していたようです。

3. 収益モデルの多様化
Wyzeは、基本的なサービスを無料で提供しつつ、追加の機能や長期間のストレージを希望するユーザー向けに有料のサブスクリプションサービスを提供しています。これにより、ハードウェアの低価格を維持しながら、サービスからの収益を確保しています。
一回売って終わりという「モノを売るメーカーではなく」、アプリやアップデートによるサポートをする「サービサー」であることでキャッシュイン・スケジュールを立てることができれば、ムダのない適切な投資を実行できるという背景もあるかと思います。
あとがき
Amazon FBAなど、Amazonのリソースをフル活用しつつ、またAmazonなどでの置き配の課題も解決するなど、非常に興味深いところがあります。
ポイント
- Amazon FBA
- 中国?での製造・生産
- 友だちマーケティング