カメラの開発、製造販売を前提にクラウドファンディングを調査しました。(主に生成AIが)
主に資金調達だけでなく、お金を払ってでも欲しいというユーザーがいるかどうか、いくらなら受け入れられるかのマーケット調査として使ってる方もいます。
海外では以下のようなプラットフォームがあります。
プラットフォーム | 設立年 | 資金調達方式 | 規模 |
---|---|---|---|
Kickstarter | 2009年 | All or Nothing方式 | 2025年1月時点で27万件以上のプロジェクトが成功 |
Indiegogo | 2008年 | All or Nothing方式、フレキシブルファンディング | 2025年時点で80万件以上のプロジェクトを”ホスト” |
Crowd Supply | 2012年 | All or Nothing方式 | 特にハードウェアプロジェクトに特化し、多くの成功事例がある |
Fundable | 2012年 | エクイティファンディング | スタートアップ向けの資金調達プラットフォームとして知られる |
WeFunder | 2012年 | エクイティファンディング | 多くのスタートアップが資金調達に成功 |
Seedrs | 2012年 | エクイティファンディング | ヨーロッパ市場向けの投資型プラットフォームとして成長 |
クラウドファンディングにはいくつかの資金調達方式があり、主要な3つの方式について詳しく解説します。
All or Nothing方式(オール・オア・ナッシング)
概要: 設定した目標金額を達成しないと、資金を受け取ることができない方式。
- メリット:支援者の信頼を得やすい(目標未達成なら返金されるため、リスクが低い)
- デメリット:入念な計画、準備コストが必要。ホンの少し足りない状況でもダメになる。
All in方式(オールイン) / Flexible Funding
概要: 日本では「All in(オールイン)方式」、海外では「Flexible Funding(フレキシブルファンディング)」と呼ばれる方式。
目標金額未達成でも、調達した金額を受け取ることができる。
- メリット:
- 目標未達でもプロジェクトを進められる(追加資金がある場合に有効)
- 柔軟な資金計画が可能(開発の進行状況に応じて調整できる)
Flexible Fundingがハードウェア開発に向かないとされる理由:
算出済みの必要な金額に足りないということは、途中で資金不足に陥る可能性がある。
特に量産コストが明確なプロジェクトでは、予定通りの製造ができなくなることを意味する。
開発途中で資金が尽きると、支援者へリターンを届けられない。
Equity Crowdfunding(エクイティクラウドファンディング)
概要: 支援者(投資家)が企業の株式や持分を取得する形で資金調達を行う方式。

カメラ関連のクラウドファンディングプロジェクト
金額規模が大きいように見えるプロジェクトもありますが、そもそもがカメラ用品だったりすると数万円の商品だったりするので、予約生産と考えると大きすぎる規模感ということはないと思います。
1万円のカメラ用品を世界中で3,000台販売したとして3000万円になります。
Intrepid Lens & Shutter Project (約 3000万円)
大判カメラ(蛇腹のついた明治時代とかの昔ながらのカメラ)向けのレンズと電子シャッターのプロジェクトです。フィルムのサイズが大きく、多くの愛好家がいるそうです。ニッチですが、グローバルにニーズがあるのではないでしょうか。

https://www.kickstarter.com/projects/intrepidcamera/the-intrepid-lens-and-shutter-project?lang=ja
ステレオカメラ?kitslo
スマホケースに「kitslo(ミラー?)」をセットして、撮影すると、いわゆる立体画像が撮れます。
いいですね。


Excope DT1 (約2億円 ?)
世界最軽量の超望遠カメラを目指したプロジェクトです。操作系はスマホを取り付けることで実現しているようです。
そもそもが2万円~4万円ほどの商品なので、5,000台ほど生産して販売した…という見方をすれば、金額規模感としてはこのぐらいでしょうか。

PixScanX Plus 3D Scanner
スマホに外付けするタイプのハンドヘルド3Dスキャナー。0.2mmは凄いですね。


生産の一歩手前ならKickstarter?
Kickstarterはテクノロジー分野で注目度が高く成功すれば話題になりやすい反面、審査はやや厳しくAll or Nothing方式。一方、Indiegogoは審査基準がやや緩めで、未達でも資金を受け取れるFlexible Fundingを選べます。試作品の段階でまず開発資金を確保したいならIndiegogoが便利とされています。
そのため、AIカメラ製造であれば、
・試作段階で資金を確保してからブラッシュアップしたい場合にはIndiegogoのFlexible Fundingが有力
・すでに試作段階まで漕ぎ着けており、広く届けたい場合にはKickstarterでの成功を狙うのが良さそう
と思われます。